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2009年10月17日
ビューエルの生産終了!
1996年ハーレーダビッドソンジャパン㈱の正規輸入車として本格デビューだった。10月16日の「ビューエル生産終了」は驚きと同時に、愕然とした失望感と共に、これまでのお得意様であるビューエルオーナーが走馬灯のように脳裏を駆け巡った。
ハーレーに次ぐブランドとして、1996年から日本デビュー、ハーレーとは競合しないカテゴリーとしてのセールスポジションで、デザインや怒涛の加速感は試乗した誰もが驚いたものだ。また、こじんまりした寸足らずなシートやデザインは当時他社に無く、S1ライトニング、99年からのX1、02年からはXBへと継承され、小柄なマシンの個性は「コーナーが楽しい」、ビューエルで攻める箱根や奥多摩はもちろん、あらゆるワインディングロードで胸が躍った。
しかし、14年目を迎えた今年に至っても全国的に販売は多くは無かった。15日の夜に、USA/ビューエルサイトにおいて「エリック・ビューエル」が、深刻な面持ちで生産終了を述べている。16日にはハーレーダビッドソンジャパン㈱より、我々正規販売店に対し文書により正式な「ビューエル生産終了」の連絡を受けた。現在当店ではビューエルの2010年の新車2台を持つのみだ。
96年の春、ビューエルの知名度を上げようと「モトギャルソン/HD調布」の大坪社長と共に、「ビューエルディラーズオブ関東/ブルドック」の前身、「東京ビューエル会」を立ち上げ、その翌年からブルドックへ発展、その活動は関東全域のビューエル販売店に拡がり、ビューエルと共に今日を迎えていた。今年は独自のイベント「ブルドック・ワインディングハント」へは、3月・6月・10月の累計だが600名超の歴代のビューエルユーザーにも参加を頂き、ブルドック史上最高の動員だった。この「ワインディングハント」は小生が命名、06年から始めたビューエルにピッタリのイベント名称だと自負している。そんなビューエルは商売よりも『乗って楽しむ』ことの方が思い出深い。
ハーレーダビッドソン社の100%出資であるビューエル社の生産終了は、企業が措かれている「選択と集中」の最たるものであろうが、日本人にはこれほど素早い決断はできないのではないか?米国らしい鮮やかさを感じると共に、世界的な不況がここまで及んだのかと身に浸みる思いだ。